「笑われる勇気」読後①
これは衝撃的だった。
久しぶりに人に薦めたい本と出逢った感じ。
子どもの頃、たびたびテレビで見かけるその人に、
『なんかボーっとしたオジサンだなぁ・・・』
という感想しか抱いていなかった。
テレビに出てるといっても、そもそも、彼は漫画家だと言う。
どんな絵を描くのかと見れば、
子どもながらに『あんまり上手というわけではなさそう・・・』
という印象しか受けなかったことを、今でも覚えている。
近年、彼が旅番組で再ブレイクしたことについては、ウェブ記事で見かけるので、
『へぇ~そうなんだ』程度で。
特に、気に留めるわけでもなかった。
そんな認識が、つい先日。
ぐるりとひっくり返った。
ひっくり返った拍子で、私の中にあった諸々の何かが、良い意味で崩れもした。
某雑誌に寄せられた読者からの人生相談に、彼がゆるゆると答える。
「笑われる勇気」 蛭子能収。
広く知られている通り、蛭子さんは大の競艇好きだ。
競艇場に通い、遊ぶために生きているような人だ。
齢70を超え、競艇に通い続けて50年以上。
漫画やタレント活動を仕事にする前から、蛭子さんの生きるための行動、生きることの中心は競艇だった。
私は、ギャンブル依存と度重なる借金で身を滅ぼした亡父を思い出してしまうため、
競艇含むギャンブルやそれらに関係するあらゆる人に対してプラスの感情を抱くことが、まず無い。
本来なら、蛭子さんに対してもまた同様、プラスの感情を抱くことは無いはずだった。
過去実際に、地元競艇場のCMに蛭子さんが出演しているのを観て、腹が立っていたくらいだ。
※ギャンブル依存症については、また別の機会に記事にしていく予定。
しかしながら、この本で語られる大の競艇好きの彼の言葉に対して、
私自身、不思議に思われるほどプラスの感情を抱いた。
これは意外だった。
衝撃だった。
一体全体、私はどうしてしまったのだろう?と。
≪読後②へ続く≫